思春期病棟の少女たち

思春期病棟の少女たち

表紙はなんだかほのぼのした児童書のようですが、これを隠すかのように大きな帯が付いています。ノニー、と言ってああ、ウィノナ・ライダーね、とピンと来る方ならご存知のはず。『17歳のカルテ』という邦題で映画になった原作本。
この本のおもしろいところは、17歳で精神病院に20分の面接で2年間入れられてしまった著者が、ほんとうの自分の経験を書いているところ。当時の自分のカルテを入手し、それがストーリー(といってもノンフィクションなんですね)の間に挟みこまれている。
うまく説明できないが、描かれている内容は暗いはずなのに、頭の上にある雲から光が差している感じ。これは、回想だから見える光なのだろうか。
本のおしまいのほうに出てくる、絵の中の少女のエピソードがじんときた。
さて、映画の方はといいますと、こっちもそんなに悪くないです。本にはないですが、ノニーが廊下でギター持って静かに歌うシーンがよい。


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