まいにちが続く

帰るとき椅子に置いて使っていた座布団を抱えていたら声をかけられた。
「なに?いちいちしまうの?」
「邪魔になるかと思って」
ロッカーにひざ掛けと座布団を毎回しまうことにしているのだ。


デジャビュがよぎる。高校のときだ。担任の先生がわたしの内申書を書こうと思ったら、はて、わたしという人間がまったくわからなかったそうだ。担任なのにそれは悲しいが、選択科目の関係でわたしは担任の授業をとっていなくて、授業のときの様子がわからなかったらしい。
そこで担任、英語の先生にわたしのひととなりの印象を聞いたらしい。
「・・・あの子は、掃除の前に、ひざ掛けと座布団をロッカーにしまっていますね」
座布団をしまう女・・・と内申書に書かれたかどうかは不明。


読了。