何千円

冬物コートやお気に入りセーターをクリーニングに出しにいく。大きな紙袋ふたつ。その前に銀行に寄ってお金をおろさなければならない。ATMにならぶその姿は不審者だ。入り口の行員お姉さんにじろじろ見られる。
クリーニング屋でファーつきコートを出そうとしたら、「これは毛ですか?本物の毛はこれだけで何千円もとられます、ご自宅でお湯でぽんぽんしてよごれをとるほうが風合いが残っていいです」と店の方に言われる。「仮に、出すといくらかかるんですか?」「何千円です」
どうしてもいくらか教えてもらえなかった。ファーだけ持って帰る。


やっと半分ちょっとまで。図書館本。