夜の蝉

夜の電車に乗っていたら、ぶんぶん音がした。蜂?と思って天井を見ると小ぶりな蝉が飛び回ってはぶつかりぶつかりしている。いつぞやのきりぎりすパニックを思い出し、どうにも落ち着かない。
そうこうしているうちに、蝉はつり革の上のところで落ち着く。


だが、電車が停車し扉が開く音に反応し、また飛び回る。
蝉を見てそわそわしているのはどうやら私だけのようだった。


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