日の名残り (ハヤカワepi文庫)

日の名残り (ハヤカワepi文庫)

映画をずいぶん昔に見たことがあったので大筋は覚えていたが、印象は違った。語り手の老いた執事、これは確信犯なんじゃないか。あちこちでうまく自分の感情や真実までも隠しているように思える。
とくに大きな出来事も無く淡淡と進む小説だったがおもしろかった。でも『私を離さないで』のおもしろさには到底及ばない気がした。