喋々喃々

喋々喃々

谷中でアンティー着物屋をいとなむ栞。ふらっと客でやってきた春一郎さん。ときおり葉書を送ってくるかつての恋人、雪道君。の物語。

食堂かたつむり』よりこちらのほうがおもしろかったと思う。ありがちなテーマを独自の世界で語っていると思う。現実の谷中を舞台にしたながら、やや現実感のない生活ぶりだったが。

イッセイさんがよかった。大好きな人と別れてしまうこと、出会いが遅かったこと。そういうのはいろいろあるけれど、どの道を選ぶかは自分だってこと。


サヨナライツカ (幻冬舎文庫)

サヨナライツカ (幻冬舎文庫)

だいぶ昔に読んだ記憶があり、本棚を探したがなかった。図書館で借りて読んだみたいだ。今回も借りて読んだ。
最近、映画化。

バンコクにいる豊は日本に婚約者光子を残している。バンコク出会った沓子は、自分の美しさに自信を持っている大胆さを持っている。

前に読んだときとだいぶ印象が変わった。沓子か光子か、の選択に迫られるのだが、どうにも光子の魅力があまり書かれていない。数十年後のくだりでは、とくに。
映画では光子は、石田ゆり子さんが演じているらしい。むむむ、違うな、少し印象が。