そのさよならは永遠なの?

木曜日、くもりのち晴れ。冬。


買出しから帰宅したらドアの前に作業着のひとがうずくまっている。
ドロボーか!と一瞬ぎょっとした。手にはなんか長方形の黒い機械を持っていた。盗聴か!
ただのガスメーターの検針のひとだった。しかも女性。男のひとかと思った。作業着=男性というのは完全に先入観だ。


「おつかれさまでーす」と声をかけると、ガスのひとはさわやかに笑顔を返してくれて帰っていった。

鍵をあけて中に入ると、ビビネコが、腰を落とした変な姿勢で至近距離まで来ていた。そして逃げた。

どうやらビビさん、ガスメーター検針のひとの物音が気になって玄関で張り込んでいたみたいだ。びびりながら。