一箱古本市レポート2010春(お客さんその2・ウラン篇)
水曜日、晴れ。夏。
みなさーん、きいてくださーい(小学生男子がそうじの時間とか休み時間に誰かの好きな人を勝手に発表するときの言い方で)
消しゴムのかすはー
燃えないごみです!
知らなかった…
ひどく暑い。半袖のこどもが世界を走り回っている。春がこの国にはないのか。カーキ色のジャケットを着るのを楽しみにしていたのに秋まで着られないのか。
全く意味がわからない。
特に天変地異はおこらなかった。
最近、ふと昔のことを思い出した。
記憶というのは、なくならない。忘れていてもなくならない。
脳細胞のどこかに残っていて、何かの刺激でありありと甦る。
誰かに出会い、別れ、永遠に会わないとしても、誰かの記憶の中に残っている限り、わたしたちは行き続けなければならない、と、ある人がわたしに言った。
その言葉をときどき思い出す。
記憶の回路は、わたしたちを生かし続けるのだ。
夕方カフェへ。カフェオレを飲んでクウネルの最新刊を読む。