ブーリン家の姉妹 1  上 (集英社文庫)

ブーリン家の姉妹 1 上 (集英社文庫)

ブーリン家の姉妹 1  下 (集英社文庫)

ブーリン家の姉妹 1 下 (集英社文庫)

ヘンリー王の心をつかみ、王妃となったのはアンかメアリーか。そして皇子を産んでいないキャサリン王妃の運命やいかに!?王妃の座についた彼女の振る舞い、暗黒化するイギリス。王妃のたどる運命やいかに…とうことで。


ひさしぶりにどろどろーっとしたお話だったので楽しく読めた。非常にダークな内容だけれど。先日書いた内容を訂正。メアリーは結婚したが離婚して王の愛人となった、みたいな書き方をしたが、その後を読んでいたところ、離婚はしていなかったようだ。キリスト教中心のこの世界、時代では、基本的に離婚ということは認められていないようだ。で、離婚を申し立てる場合、配偶者が同性愛者であった、とか、そもそもこの結婚は無効である、みたいな話になるようでそこがすごいと思った。

姉妹の王をめぐる戦い、という前評判があったのだが、実際のところは王の気まぐれというか欲望というかで翻弄され、子を産むか産まぬかで翻弄され、男の子か女の子かで翻弄され、一族の出世をかけて駒のように動かされ、という話だったような気がする。大変な世の中である。ヘンリー8世はいろんな人を処刑したっぽい。