読了。

星に願いを

星に願いを

奥さんと二人で暮らす年老いた作家の、ゆるやかな日常。分類は小説になっていますが、エッセイと言ってもいいのでは。「おいしい」「花が咲いてうれしい」「ほんとうにいい歌だ」など簡潔な言葉でよろこびが言いあらわされている。文章自体はよみやすくいいのだが、群像に連載していたものを一冊の本にまとめたもので、繰り返し同じ話や説明が出てくるのには閉口。あれ、この話さっきも読んだ、というのばかりで、それが非常によみにくくもったいなかった。


帰りの電車で、アイポッドで音楽を聴く若者を見る。彼は音楽に入り込んでいるようで、ときおり、つり革をつかんだ左腕に顔をうずめていた。ひょっとしたら、音楽じゃなくて、なんか悲しい小説の朗読とかそういうのを聴いていたのかもしれない。『世界の中心で・・・』とか。あるいは「クララが立った!」のアニメかもしれないし。「パトラッシュ・・・」かもしれないし。


ばんごはんは、かま玉うどん、かつおのお刺身(薬味は長ねぎ、みょうが、青しそ)、じゃがいもと長ねぎのおみそ汁でした。風呂後、ジンジャーエール。こんな味だった。おいしい。