夜と古本(帰りは夜と亡霊)

足元に亡霊がいる。混んだ電車内だ。ここは。
BOUREI(以下B)は女で、たぶんわたしより年下だ。おかっぱあたまでわたしのあしもとにうずくまっている。よこにはゴスロリファッションの女の子(以下G)が立っている。
「大丈夫ですか」
Bに話しかけるとぬうっと顔を持ち上げる。ダ・ヴィンチで見るしりあがり寿さんの『メメント・モリ』の漫画の顔だ。
Bに席を譲る。B、すわり、再び死ぬ。Gが何度も「大丈夫?」と声をかけている。
亡霊は、たぶんただ飲みすぎたんだろう。きょうは初対面の方とたくさん話す日だったので、わたしはほとんど飲まなかった。お酒、好きなんだけどなぁー。
まぁ、亡霊さんがちゃんと家に帰れますように、と。


きょうは『夜と古本』というイベントに参加した。有楽町のギャラリー・バーで行われた女子古書部のつどい。本好きの女子が集まって鍋を食らった。楽しかった。
購入。