カラーひよことコーヒー豆

カラーひよことコーヒー豆

やっと読んだ。今までの小川洋子さんのエッセイでいちばん読みやすいのではないだろうか。

はじめのほうの、タクシーの運転手さんやハロー警報の話がすごく好きだ。

小さい頃、わたしは太平洋より大西洋のほうが大きいと思っていた(たぶん「大」の文字が入っているせいだ)。そして、エレベーターガールは、日本語でない、大人にしか理解できない外国の言葉を喋っていると思っていた。高校野球のアナウンスももちろん外国語だと思っていた。バスの運転手さんたちが交わす手の合図を見ると、大人だと思った。
こういう気持ちを、小川さんなら理解してくれると思う。

そして相変わらず、小川さんの、動物へのまなざしが好きだと思った。