もぎりよ今夜も有難う

もぎりよ今夜も有難う

『わたしのマトカ』『グァテマラの弟』で笑った方必読。そしてその2冊を読んでいない方でも、映画好き、とくに映画館好きには必読の書。片桐はいりさんすばらしい。ラブ、ハイリ。

キネマ旬報』に連載していたものをまとめた本らしい。とにかく映画館愛にあふれているのだ。

なにしろ、片桐さんは銀座の映画館でもぎりをしていたという。7年間。映画に出だしたころでももぎっていたというのだからすばらしい。

「息をする劇場」、「名作「転校生」のもぎりをしていた」のあたりでわたしは少し泣きました。立川のシネコンでもぎりをやらせてもらった話もすごい。このひとはほんとうに映画館が好きなんだなぁ。


この本を読んで思いだしたのは、こどもの頃に行った映画館の思い出だった。



駅前にある映画館。バスの通る大通りに面していたその映画館は、小さな入り口から階段を下りて地下にもぐる。チケットを買って入ると右手に小さなロビー、その先に扉があって映画が見られる。たしかここでは、「子猫物語」を見た。