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- 作者: 竹野雅人
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1994/07
- メディア: 単行本
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3編収録のうちいちばんはじめの「私の自叙伝前篇」を読了。おもしろかった。
自叙伝を書き始めた「私」の今の状況と自叙伝が交互に出てくる。読んでいてなぜ「前篇」なのかが判明して苦笑い。15ページくらい読んで「あ、痛いわー、こういう人」と思いながら、文章をつづる人間の自意識過剰なところを冷や冷やしながら、かつ苦笑いで読んでしまう。
後半、自分の実人生(というか周囲の人間からの評価)と自叙伝に書かなければならないあるべき自分の姿がどんどんかけ離れていく。というか初めから「違う」。ちょっとしたホラーである。