不恰好な朝の馬 (講談社文庫)

不恰好な朝の馬 (講談社文庫)


夫に言いたいことを抱えた妻。中学教師と付き合っている中学生。ひっそりと営業を続ける喫茶店。娘の結婚式に出るために出かけた恋多き男。団地に住む人々を描いた連作短編集。


非常によかった。荒野さんと言えば有名なところで『切羽へ』で、切羽もなかなかおもしろいですがこの本よいです。現実のズブズブなところの話が多いけれどその中の風穴というか息がつまりそうだけどふとした拍子に笑ってしまってまた明日が来るみたいな微妙なところをうまく攻めている。

連作短編集でおすすめの本をほかにもあげておきます。

寡黙な死骸 みだらな弔い (中公文庫)

寡黙な死骸 みだらな弔い (中公文庫)

日曜日たち (講談社文庫)

日曜日たち (講談社文庫)