私的生活 (講談社文庫)

私的生活 (講談社文庫)


田辺聖子さんの『残花亭日暦』がおもしろかったので読んでみた。
そしてこれは三部作の真ん中だということが判明した…
田辺先生ごめんなさい…


金持ちと結婚した乃里子のお話。
最初はあんまりおもしろくないなぁと思いながら読み進めていったが、後半だんだんおもしろくなっていった。
最後に乃里子が到達するあの心境、あれはなんなのだろう。夫婦ふたりで「気づいてしまう」ことのむなしさよ。

乃里子の夫は嫉妬深く、日記を盗み読むなど浅い人間だが、彼女にベタぼれという設定。なのに彼は恋人時代、彼女をたくさん撲っている(浮気したとかそういう理由で)。この時代、男という生き物が女を撲るのは珍しくなかったのかなぁと思いながら読んだ。蜘蛛の糸切れればいいのに。





ちなみに

言い寄る (講談社文庫)

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これが1


苺をつぶしながら (講談社文庫)

苺をつぶしながら (講談社文庫)

これが3