もも

バス停に並んでいると、前の人が私と同じ携帯電話を使っていた。
動揺を隠せない。
交差点で、浮浪者と目があう。映画『ムトゥ』に出てくる聖者のような風貌。
暑さのためか、長ズボンをもものところまでまくり上げ、限界に挑戦していた。
なぜかちょとつけられた。人ごみを逃げる。

知り合いの家に行くと、ビーグル犬がいない。はてと思うと、
犬小屋の横にたらいほどの穴を掘って、そこに入っていた。
冷たいのかしら。暗くてよく見えなかった。


「このまえあげた桃、いたんでたでしょう。ごめんね」
と言われ、
「あ、大丈夫でしたよ。おしりのとこちょっといたんでただけで」
と答えてしまう。
言わずもがな、桃の下の部分を表現したいだけだったのに。
問題発言勃発。

バスで、短編集『まぶた』のおわりふたつの短編を読む。

まぶた (新潮文庫)

まぶた (新潮文庫)

この本では、「お料理教室」と「バックストローク」という短編が非常におもしろい。

ばんごはんは、鶏肉と野菜(じゃがいも、玉葱、長葱、豆)のトマトカレーでした。