はらのなか
郵便局へ。異様な混み具合。へびのはらのなかにはいっているようです。
うねうねする列。私のうしろに並んだおじいさんはひどく機嫌が悪い。
「もう10分も待ってんだぞ!」
3分もたってません。チキンラーメンもできませんぞ。
郵便局横の古本屋が閉まっていた。残念。買い物後、先日行ったパン屋へ寄る。ベーグルを買おうと思っていったのだが、売り切れとのこと。また来ますと言ってすごすご帰る。
読了。
- 作者: 島本理生
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/02/28
- メディア: 単行本
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おもしろかった。先生との恋、という非常に古典的なテーマであるのに読ませる。五感を使って書いている文章だと思った。
冒頭と結末がきれいだった。一人称回想形式なので、物語が時間通りに語られない。高校時代のこと、先生と再会したときのこと、それから現在がうまく語られている。「この場面はちょっとわからない」というところが後できちんと分かるようなしくみになっていて、おお、と思った。
以前読んだ大崎善生さんの小説に「人は、一度巡り会った人と二度と別れることはできない」という文章がありました。本当だ。
この小説と関係ありませんが、いまちょうど小沢健二さんのアルバム聴いてます。「こころがもとめたひとよ おわりのないいとしさをあたえ」…このアルバムすごくいいな。
その場の空気のにおいや電車の中のがとごとした雰囲気とか友達との距離などが丁寧に書かれている。好き嫌いはあると思いますが、よい本だと思いました。島本さんの書く小説では、登場人物の見ている映画や読んだ本のタイトル、聞いている音楽が具体名で出てくる。一昔前の小説を思わせる島本さんの文章に「いま」が織り込まれているようでおもしろい。
個人的なオチとして、夕方読んでいたせいで、洗濯物を取り込むのを忘れた。9時ごろ風呂で気がついた。あららら。
ばんごはんは、親子丼(鶏肉、たまご、たまねぎ、エリンギ)、じゃがいもとアオサのスープでした。アオサは海のにおいがした。